溶射技術は北九州・名古屋・大分・姫路の富士岐工産の溶射技術解説:自溶合金溶射

解説・用語集

特性


1.皮膜は再溶融において合金中のBやSiがB2O3、SiO2となり、他の金属 酸化物を硼珪酸ガラスとして溶解浮上させるので、 酸化物の含有が極めて少なくなりしかも無気孔となります。

2.皮膜の粒子は互いに溶着すると同時に素地金属と相互拡散して、その中間に合金層を形成し溶着します。

3.Ni-Cr個溶体中に介在するCr硼化物、更にCを含有する合金では、Cr炭化物によって高硬度を示し、優れた耐摩耗性を有します。

4.NiおよびCo基合金であることから耐酸化性、耐食性に優れています。


溶射材料


                                                                                                                                                     
種別 JIS記号 皮膜
硬さ
HRC
化学成分(質量分率はダウンロード資料参照) 備考
Cr B Si C Fe Co Mo Cu W P Ni
Ni系 SFNi 1 15~30 - - - 研削容易。
耐食、耐熱性。
SFNi 1A 15~30 - - -
SFNi 2 30~40 - - - - 超硬バイト仕上可能。
耐食、耐熱性。
SFNi 3 40~50 - - - - 超硬バイト仕上可能であるが
切削が望ましい。
耐食、耐熱性。
SFNi 3A 50~60 - - -
SFNi 4 50~60 - - 研削が適当。
耐摩耗、耐食、耐熱性。
SFNi 4A 50~60 -
SFNi 5 55~60 - - - - 研削が適当。
耐摩耗、耐食、耐熱性。
SFNi 6 50~60 - - - - -
SFNi 7 50~60 - - - - -
SFNi 8 50~60 - - - - -
SFNi 9 50~60 - - - - -
Co系 SFCo 1 35〜50 - - 研削が望ましい。
じん性があり
高温での耐食、耐摩耗性
SFCo 1A 35〜50 - - -
SFCo 2 35〜50 - - - 研削が適当。
高温での耐食、耐摩耗性
                                                       
種別 JIS記号 皮膜
硬さ
HRC
化学成分(質量分率) 備考
タングステンカーバイド SFCo1 SFNi4又はSFNi5
WC系 SFWC 1 45~5520以上~80未満 残部 - 耐摩耗性が特に優れる。
SFWC 2 55~6520以上~40未満 - 残部 耐摩耗性が特に優れる。
SFWC 3 55~6540以上~60未満 - 残部 耐摩耗性が特に優れる。
SFWC 4 55~6560以上~80未満 - 残部 耐摩耗性が特に優れる。

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